大分市の大分上野丘高校・難関国立大学受験専門の夢進学塾kanaLの福山です。国語長文読解講座実施中です。

現在、受験勉強真っ只中の現中学3年生、実はこの学年から指導要領改訂に伴い、高校の教科書が変わります。
それによって当然大学入試も変わります。
ニュース等で目にした人も多いと思いますが、
大学入学共通テストに「情報」が加わります。

現中学3年生が大学受験をする年度から新たに加わります。
ただ、まだこれは各大学が受験必須科目として要求するのかは分かっていませんが、情報系の学部を希望する人はおそらく必須でしょう。

そして国公立大学進学志望の人が確実に関わってくるのが数学です。
数学はまたガラッと変わりました。

現行入試では

数学①は「数学Ⅰ」、「数学Ⅰ・A」
数学②は「数学Ⅱ」、「数学Ⅱ・B」、「簿記会計」、「情報関連基礎」
※一般的な進学校の生徒は数学①で「数学Ⅰ・A」を、数学②で「数学Ⅱ・B」を選択します。

しかし、改訂後は

数学①は「数学Ⅰ」、「数学Ⅰ・A」
数学②は「数学Ⅱ・B・C」
一般的な進学校の生徒は数学①は変わらず「数学Ⅰ・A」を選択しますが、数学②で「数学Ⅱ・B・C」を受験することになります。

詳しく見ていきましょう。

まず単純に教科書が増えます。
理系は「数学I・A・II・B・Ⅲ」の5冊から、「数学I・A・II・B・Ⅲ・C」の6冊に増えます。
文系は「数学I・A・II・B」の4冊から、数学「I・A・II・B・C」の5冊に増えます。

次に内容ですが簡単に説明すると、
・文系理系ともに現在数学Aに含まれる「整数」の単元が減ります。
・数学Bの「統計」分野が必修となります。
・数学Bの「ベクトル」分野が数学Cに移動します。


理系にとって、内容の重みはそこまで変わりません
数学Cはこれまで数学IIIに入っていたものが分裂して分かれ、それに数学Bに入っていたベクトルが加わったというだけです。
数学Bでは統計が必修となり、新たに学ぶ単元が1つ増えますが、代わりに整数の分野が減ったので、ほとんどプラマイゼロです。

一方、文系にとっては非常に重い変更になります・・・
文系は数学Ⅲの履修こそしませんが、数学Cを履修することになるので、教科書はこれまでの4冊から5冊に増えます。
内容はこれまで数学IIIに入っていた、「複素数平面」と「二次曲線」どちらか、もしくは両方履修することになり、これまで通り、ベクトルは履修します。結果的に新しく習う分野が2〜3個増えることになります。減った整数分野を差し引いても、文系は数学のウェイトが上がります。

よく、数学が苦手だから文系に進むということを聞きますが、今後は文系だからと言って、数学が出来なくても良いということがより一層言えなくなります。
完全に、

文系の大学入試は数学で決まります

よく、

経済学部=文系が行く

こんなイメージがありますが、経済学部に入って使うのは数学です。経済学部の中身は理系の学問です。

2021年の入試から受験科目に数学を必須にしたことでニュースになった早稲田大学の政治経済学部はその例です。
経済学は数学の知識が必要です。それなのに、入試で数学の力を測らないのはおかしな話です。そういった観点から数学が必須となりました。

そのもそも、難関大の経済学部は昔から数学を課しています
当然と言えば当然の流れです。

今回は少し先のことをお話ししましたが、
まずは、今は高校入試に向けて、
最大限の勉強時間の確保と最大限の準備をしましょう。
入試後は今の勉強量をキープしたまま高校準備対策をし、高校生活を無事にスタートさせていきましょう。